水田に於ける稲と飼料作物との結合様式について
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概要
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(1)水稲栽培の前後作に飼料作物を導入するため,稲作期間の移動を行い,各稲作様式毎に種々の飼料作物を栽培し,その優劣適否を検討した。(2)稲の作付様式は栽培期間の早晩により極早期稲作・早期稲作・慣行稲作・晩期稲作の四様式に類別した。(3)極早期稲作後には第1期作として,稗・スーダングラス・玉蜀黍・カウピー・向日葵・甘藷等が好適し,第2期作としてレンゲ及びナタネの移植或は直播がよい。(4)早期稲作後には第1期作として,レープ・燕麦・カブ及び大根等が好適し,第2期作として小麦・ライ麦及び燕麦がよい。越冬荳科作物としてはレンゲやベッチ類がよい。(5)慣行稲作後には,水稲立毛間中播作物として,レンゲ,コモンベッチ及びヘアリーベッチがよい。燕麦は耕起後播種すると極めて生育がよい。(6)晩期稲作後には燕麦及びナタネの移植がよい,4月播の大豆と玉蜀黍との混播は極めて多収である。(7)可消化養分総量(TDN)の点に於ては,その結合様式から考えて「晩期稲+飼料作物」が最も優り,次いで「早期稲+飼料作物」,「極早期稲+飼料作物」の順にして,「慣行稲+飼料作物」の様式が最も劣る。
- 1960-03-25
著者
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