河川敷草地に於ける牧草栽培試験 : I 各種牧草栽培による適否比較及び肥培管理による影響効果について

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概要

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阿武隈川、鳴瀬川両河川敷を試験地に選びオーチヤードグラス、チモシー、ケンタツキー31フエスク、レツド・クローバー、ラジノ・クローバーによる牧草栽培試験特に牧草の適否試験及び肥培管理による影響効果について昭和27年より昭和30年迄3年間に亘つて行つた。その結果は次の通りである。(1)生草収量に於ては、レツド・クローバーが1.2年間を通じて最も収量が多かつた。然し3年目に至り各供試牧草間の差は少なくなつた。(2)生育状況を比較してみるとイネ科牧草3種の中ではチモシーが他2草種に比較し生育が遅い。ヶンタツキー31フエスクは冷涼な気候に於ても緑葉を残し強い耐寒性を示した。(3)試験区に対する雑草混入は播種后3年目に至り生活力の衰えたレツド・クローバー区に於て著しかつた。施肥による雑草抑制の効果は認められなかつた。(4)試験地は河川の増水により、年1回の割合で冠水をみたが、牧草生育に殆ど支障なかつた。
日本草地学会の論文

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