情緒障害学級におけるSSTプログラムの検討 : ボールゲーム場面での「あたたかいメッセージ」の指導を通して
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概要
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本研究では、情緒障害通級指導学級において対人関係スキルの獲得を目指したSSTを試み、ボールゲーム場面での「あたたかいメッセージ」の指導を通してその効果を検討した。ボールゲーム場面での「あたたかいメッセージ」を言葉メッセージ、ボディーメッセージ、タッチメッセージ、そして他者からのメッセージに対する適切な応答の4つのカテゴリーに定義し、これらの表出頻度を増加させることをねらいとした。指導計画は、他者や教師の介入の多い設定からフェイドアウトする手順により、ボールゲーム場面の中での社会的スキルの定着化を図った。指導の結果、対象児6名のうち4名の児童については「あたたかいメッセージ」の表出頻度が増加し定着化が確認できた。一方、2名の児童は表出頻度に大きな変容はみられなかった。教示の段階での学習態勢や理解が十分でないと行動化に結びつけることは困難であり、個々のニーズにあわせた課題設定や支援が今後の課題となった。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2002-05-31
著者
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