重度自閉症児の要求サイン言語の獲得(実践研究特集号)
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概要
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多動で言語指示理解が困難で、動作模倣が見られない1名の自閉症児に対して、身振りサインを日常生活の中で機能的に使用させる訓練を行った。訓練方法として以下の3点を重視した。(1)日常生活の中でサインを使用するにふさわしい状況を設定し、対象児の自発的言語使用を高めるために対象児への援助を遅らせたり環境を物理的に操作した。(2)サインを分化させ、サインの指示する物を特定化させるために、要求物を別々の場所に設定した。(3)サインの形成から使用までの一連の訓練を日常生活の中で行った。その結果、物を要求するサインと遊びなどの行為を要求するサインを自発的に使用することができるようになった。しかし電話やコップなどの物の名前を表すサインを自発的に使用するまでにはいたらなかった。その原因について訓練手続きのあり方との関連で考察した。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1995-03-31
著者
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