特殊学級における教師と子どもの相互作用に関する研究 : 学級だよりの有効的な利用をねらって
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概要
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昭和58年より7年間にわたって、特殊学級で学級だよりを発行し、実践した。教師-子どもの相互作用をはかるために、学級だよりの有効な利用を検討した。その結果、第1に作成上においては、ねらいを明確にし、中身の工夫をする。特に、言語能力を身につけさせることを重視し、学級経営の有効な手段とする。第2に利用上においては、教師と子どもの面する位置、授業時間での特設を考慮する。以上のようなきめ細かい留意事項をふまえて学級だよりを発行することが、教師、子ども、学級全体、親の相互の関係を動的に変化させたと考えられる。自閉的傾向のS男が、学級だよりを仲立ちとして、「ことば遊び」に意欲を示し、日記を載せるように自己主張ができるように変容してきたと考察した。このことから、学級だよりを継続的に発行してその内容を質的に検討する試みは、特殊学級の妥当な指導プログラムであり、教育活動をダイナミックに発展させていくものといえる。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1992-11-30
著者
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