ダウン症候群における染色体核型別の知的発達・身体発育の比較
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概要
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ダウン症候群を染色体核型によりトリソミー型、転座型、46/47モザイク型の三群に分類し、それぞれ100名、12名、10名計122名を対象として(1)精神発達検査、運動発達検査、(2)身体計測(身長、体重、頭囲)(3)発育歴の調査を行ない、その発達の特徴を比較した。1.精神発達指数ではトリソミー型平均、DQ52.3転座型58.5、モザイク型61.8であった。モザイク型はトリソミー型、転座型と比較して有意(5%水準)にすぐれていた。また運動発達指数においては、トリソミー型平均MQ55.1、転座型58.7、モザイク型87.2であり、モザイク型は有意にすぐれていた。2.ダウン症候群の身体発育は同年齢の普通標準値より著しくおくれており、-1SD以下に属する者の割合いは身長では、71.7%、体重では50.2%、頭囲80.5%で、特に身長と頭蓋の発育のおくれが著しかった。しかし体重は標準値に近い者が多く、相対的体格を表わすカウプ指数ではほとんどの者が正常以上の範囲にあった。また、染色体核型別での比較ではトリソミー型、転座型、モザイク型の差はほとんどみられなかった。3.こどもの発育歴を親より聴取し、いくつかの項目について比較した。モザイク型は他の二型に比して首のすわりの時期、始歩期、始語期にてより早い発達を示した。
- 1975-12-15
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