中高エネルギー不安定原子核反応におけるグラウバー理論
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概要
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本解説で扱うプラウバー理論はアイコナール近似と断熱近似の二つを基礎にした中高エネルギーの原子核衝突理論である.最近の原子核物理学の主要な研究課題の一つである不安定原子核に関する情報は核子当りの入射エネルギーが100Mev程度以上の反応を通じて得られており,グラウバー理論の適用の格好の場となっている.グラウバー理論の基礎を紹介し,弾性散乱に現れる連続状態との結合効果,反応断面積と核半径の関係,ハロー核の分解反応における破砕片の運動量やエネルギー分布の分析への適用について述べる.断熱近似が成り立だない例として,クーロン分解反応と共鳴を形成する分解反応があることを指摘する.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 2008-06-05
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