チャバネアオカメムシ集合フェロモントラップに捕獲されたクサギカメムシ成虫の個体数の季節変動と生理状態
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概要
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雑木林内に設置したチャバネアオカメムシの集合フェロモントラップで捕獲したクサギカメムシ成虫の個体数,栄養蓄積ならびに卵巣発育を2001年,2002年,2005年および2006年に秋田県で調査した.トラップにおける成虫の捕獲数は,餌の探索行動が活発であった時期(5月下旬〜6月上旬,7月中旬〜7月下旬または9月上旬〜9月中旬)に増加した.トラップで捕獲した越冬後成虫と新成虫の性比に有意差は認められなかった.トラップで捕獲した成虫の栄養蓄積は,雌雄とも餌植物上で捕獲した個体よりも有意に劣っていた.また,越冬後雌成虫の卵巣発育は,トラップで捕獲した個体は餌植物で捕獲した個体よりも有意に劣り,秋季には生殖休眠が誘起された成虫が多数捕獲された.以上の結果から,クサギカメムシ成虫がチャバネアオカメムシの集合フェロモン剤に誘引される現象が配偶行動に直接関与している可能性は低く,好適な餌の探索に関連している可能性が高いと考えられた.
- 2008-05-25
著者
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