音楽療法の悲嘆援助に関するケーススタディ : 歌唱活動を通した悲しみの表現と悲嘆の心理過程
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
音楽療法の悲嘆援助において、作詞や即興の技法が悲嘆者の表現を促すために使われることが多い。しかし、歌唱活動のみを通して悲嘆者が心理的な解決に向かうことがある。音楽療法セッションで高齢者が喪失体験に直接関係のない内容の歌を歌いセラピストとの対話を通し悲嘆の症状が減少したケースを、グラウンデッドセオリーに基づき分析した。悲嘆の心理プロセスは、混沌と模索、スプリット、気づきと希望、受容の4段階に別れ、心理過程が音楽にも投影されていた。高齢者の選曲や今後の音楽療法における悲嘆援助について最後に考察した。
- 2007-11-30