アーノルド・シェーリングの「音楽象徴論」研究序説
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概要
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「音楽とは何か?」という古くからの問は、こんにちますます切実なものとなっている。高度情報化社会の現在、身のまわりの音楽が極度に多様化するなか、われわれはジャンルや様式の違いを超えた次元で、「音楽」に対する統一的視点をもたなくてはならないからである。「音楽とは何か?」の問の歴史は、その答えを音楽の外側か内側のどちらに求めるかという、二律背反の歴史であったが、いまそのいずれかの立場から議論を再開したところで、実りある成果が得られるとは思えない。むしろそうした二律背反をのり越え、止揚する方策を探ることこそが肝要であろう。筆者はこの課題にアーノルド・シェーリングの音楽象徴論をひとつの足掛かりとして取り組むことを計画している。そこには、「音楽とは何か?」に対する、くだんの二律背反的パラダイムを超えた次元でのひとつの答えがあるように思われるからである。
- 尚美学園大学の論文
- 2004-03-31
著者
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