TFT-LCDパネル産業の進化や発展における台日韓三ヶ国の企業間競争行動の分析 : 製品アーキテクチャの視点から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
21世紀が到来し、迅速な技術進歩や製品イノベーションやグローバル化による市場競争は加速化している。経営環境の変化とともに、産業特性と製品システム構造の差異によって、自身の所属産業と製品のポジション、競争優位、将来発展の動向を明確に理解することは、一層重要になってきている。本研究は、製品アーキテクチャという新たな概念を使い、TFT-LCDパネル産業を研究対象として、その製品アーキテクチャの特性、当該産業の進化や発展における台日韓三ヶ国の競争パターンの変化、または各競争パターンにおけるこの三ヶ国の企業行動の特徴などを明らかにしていく。そして、製品アーキテクチャの視点から、異なった製品アーキテクチャは、異なった企業間競争行動をとるという研究命題を推論する。本研究では、いくつかの興味ある事実を提示する。第1に、TFT-LCD産業における製品アーキテクチャのインターフェースの閉鎖性が観察された。第2に、TFT-LCD産業の進化による台日韓三ヶ国の競争パターンの変化は、「クローズ型競争」から、「制限あるオープン型競争」を経由し、「本格的なオープン型競争」へ転換しているといえる。最後に、本研究は、「製品アーキテクチャ」の視点から、異なった製品アーキテクチャは、異なった企業間競争行動をとるという命題を推論することができた。具体的には、「インテグラル型」の製品アーキテクチャを持っているTFTLCDパネルメーカーにとっては、差別化行動と同質的行動の繰返しが個別企業の成長や当該産業発展の向上を促進するといえる。
- 2007-09-30
著者
関連論文
- アーキテクチャのポジショニングの移動戦略の選択 : TFT-LCD産業発展における台湾キーコンポーネン産業の事例
- 迅速な技術統合化戦略による企業の「Time to Market」の実現分析 : 台湾マザーボードメーカーの最大手華碩電脳(Asustek)の事例より
- TFT-LCDパネル産業の進化や発展における台日韓三ヶ国の企業間競争行動の分析 : 製品アーキテクチャの視点から