痙直型両麻痺児に対する正中位指向を強化する理学療法アプローチ
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概要
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実用歩行獲得が困難と思われる痙直型両麻痺児に対し,運動発達において重要な要素である正中位指向を補う介入方法について述べる。その介入方法とは,腰部を固定した上で肩甲帯と胸郭を両側方から正中位へ圧縮する操作を加えることである。今回,4歳1ヵ月の痙直型両麻痺児に対し肩甲骨の運動に留意した上で体幹と上肢帯の分離運動を主体とした介入の結果,介入前後でリーチ方向にかかわらず,頚部および体幹の伸展が持続しリーチ動作を円滑に遂行した。このことより,重症度の高い痙直型両麻痺児の肩甲帯と胸郭を正中位へ圧縮する手法が,頚部と体幹を伸展させ,体幹と上肢帯の分離性を向上させることを示唆した。
- 2008-04-20
著者
-
米津 亮
神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科理学療法学専攻
-
清水 順市
金沢大学大学院医学系研究科保健学専攻
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清水 順市
金沢大学大学院医学系研究科リハビリテーション科学領域
-
清水 順市
金沢大学大学院医学系研究科
-
米津 亮
神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科
-
米津 亮
神奈川県立こども医療センター リハビリテーション科
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