分娩直後の早期接触における母親の児に対する愛着形成因子
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概要
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目的 本研究の目的は,母親の早期接触前後の気持ちを調査し,早期接触における愛着形成因子を明らかにすることである。方法 109名の初産婦を対象に,妊娠10ヵ月・産褥1日・産褥5日・産褥1ヵ月の4時期に質問紙調査を行った。質問紙では児との接触に向けての気持ちと早期接触後の気持ち,早期接触でのケアや満足度について調査した。愛着形成尺度として愛着尺度日本版を使用した。結果 児との接触を期待する気持ちに肯定的感情や肯定的接触をもつことや,早期接触において肯定的感情や肯定的接触ができたと感じることは,産褥早期の愛着形成に影響を及ぼすことが明らかになった。褥婦が早期接触において肯定的接触ができたと感じる因子は,児を裸の状態で抱き受けることや,カンガルーマザーケア(以下KMC)や直接母乳哺乳を行うことであった。また,KMCや直接母乳哺乳を行うことは,早期接触の満足度を高めた。結論 早期接触にかかわる看護者のケアの内容によって褥婦の肯定的接触感が異なり,産褥早期の愛着形成に影響を及ぼすことが示唆された。
- 日本母性衛生学会の論文
著者
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