多候補送信の再帰的ルーティングによる安定した端末型マルチキャスト(次世代通信技術,<特集>新しいパラダイムの中での分散システム/インターネット運用・管理)
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概要
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本論文では,不安定な系においても安定してデータ配信を行うための端末型マルチキャストの方法について示す.特徴は,配信のための経路を固定せずに,送信先の状況に応じて動的に宛先を変更すること,さらに,安定した状況であっても頻繁に宛先を変更することである.この流動的な経路構成により,性能の低いノードや障害のあるノードは配信経路上の下流に追いやられて,全体として安定した配信を実現する.また,各ノードに経路の決定を任せてもループを生じない分散型の方式を可能とすること,エラー処理は送信側主導で局所的に行うことなどにより,配信の規模に対してスケーラビリティに優れる.流動的経路構成は,トラフィックの平均化および高速化にも寄与する.本論文では,プロトコルの詳細に基づき,遅延に関する性能を解析する.遅延時間では,固定配信経路の方式に比べると約1/2倍に短縮されることを示す.また,喪失符号の導入とエラー率などに基づく配信システムの設計についても解析的に示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2008-03-15
著者
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