民国前期,福建省南西部における経済変動と土地革命
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概要
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1920年代末から30年代初頭にかけての福建省南西部は共産党による土地革命の舞台となったが,革命運動に対する反応は地域・宗族ごとに多様であった。富裕な地域・宗族は一定の凝集力を保持しつつ,民団(自衛団)を組織し,共産党に対し軍事的に激しく抵抗した。その一方で,失業者した出稼ぎ労働者(建築業・鍛冶職人)が滞留していた地域では,彼らが集団的に紅軍に参加した。本稿では福建南西部における土地革命に対する地域・宗族ごとの反応の違いを浮き彫りにする。さらに,そうした反応の違いを地域の社会経済構造から説明する。
- 社団法人中国研究所の論文
- 2008-03-25
著者
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