7.π中間子-核子散乱についてI
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概要
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メソンの核子による散乱の異常な性格説明するために,Bruecknerは強結合理論に基礎を置く現象論的取扱いを行い,又,西島,山田氏等はメソンが核子に束縛された状態を素粒子と考える近似によつて計算を簡単化し,相対論的の影響を考慮に入れた理論を展開している。これらは相補つてかなりよく実験事実を説明しているが,その取扱い方の基礎の仮定についてそれ以上立入つた考察をすることはかなり困難である様に思われる。一方攝動論の取扱いは全然実験に合わない.事実共鳴エネルギーの附近では攝動論的展開が全然意味のないことがわかる。(§5参照)。共鳴エネルギーを導入するためには攝動論による展開の高次の項の影響を閉ぢた形で考慮することが必要である。散乱問題に対するorthodaxな方法に適当な(攝動論以外の)近似を用い,上述の意味で閉ぢた形で解を求めることは不可能であろうか?この点について考察するのが本稿の目的である。散乱問題の形式としてはGoldbergerによつて与えられたものを採用した。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
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