中国一般機械工業における技術発展の過程 : 1990年以前の発展状況
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概要
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本稿の目的は、歴史の研究を通して、中国の一般機械工業の発展過程から、その抱えていた問題点を認識すると共に、今日における改革の要因に関する理解を深めることである。1990年までの過去40年間において、一般機械の「技術改造」、研究開発および技術導入は基本的に政府の管理部門により統一的に行われてきた。それを示す以下の事実が挙げられる。(1)技術改造とR & Dの投資主体は政府であったこと。(2)研究開発が主として政府の産業各部に所属するR & D機構により行われていたこと。つまり、R & D機構が研究開発の主体となり、R & Dは企業の外部に置かれ、結果として研究開発と生産の分離状態がもたらされたこと。(3)さらに技術改造および技術導入が主に政府の主導により行われていたこと。要するに、企業が真の技術進歩の主体となっていなかったのである。このような政府主導、R & Dと生産分離状態を特徴とする伝統的技術進歩メカニズムが市場化されつつある経済発展に対応できなくなった。また、当時の中国においては、伝統的技術進歩メカニズム以外にも縦割の経済・行政管理体制、企業の組織形態などのような技術進歩にマイナスの影響を及ぼす要因が多かった。特に縦割の管理体制は科学技術体系の構造における不合理性を招いた。このため、技術進歩メカニズムを含んだ徹底的な改革を行わなければならなかったのである。
- 京都創成大学の論文
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