実用採卵鶏の能力と卵質に関する研究 : 春・秋餌付け
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概要
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餌付時期を春及び秋に分けて,外国実用採卵鶏(デガルブ)と普及奨励が初められた国産実用採卵鶏(ノーリンクロス)の2銘柄について性能比較試験を行った結果,次のような成績を得た.1.育成期(1)餌付時期の違いでは,秋餌付鶏の150日齢体重は春餌付鶏よりも多くなった.育成率及び産卵開始日齢には差はみられなかった.(2)銘柄別では,150日齢体重はノーリンクロスが重かった.産卵開始日齢は155〜160日で,特に差は見られなかった.育成率は97.0〜100%で両銘柄共に良好であった.2.成鶏期(1)餌付時期の違いでは,秋餌付鶏が産卵率で2.4%,生存率で6.0%優り,平均卵重では0.9g上廻った.(2)銘柄別では,産卵率はノーリンクロスが1.5%上廻り,平均卵重ではデガルブが2.0g上廻った.生存率はデガルブの方が良い成績を示した.3.規格別卵重および卵質検査(1)卵重の規格分布では,春餌付鶏は需要の多いMS,M,Lが91.3%あり,秋餌付鶏より7.8%多かった.LL級以上は,秋餌付鶏が14.8%あり,春餌付鶏より8.0%多く,大卵の占める割合が高かった.(2)銘柄別ではMS,M,L級の占める割合は,ノーリンクロスが90.5%,デガルブが84.0%で,LL級以上では,ノーリンクロスが7.2%,デガルブが14.4%であり,ノーリンクロスは中卵が多く,デガルブは秋の後半から大卵の多くなる傾向が見られた.(3)卵質検査では,若齢鶏のハウユニットと卵殻厚は老齢鶏より優れており,卵黄色,卵形係数では差は見られず,いずれも標準の値を示した.又,銘柄別では両者に差は認められなかった.(4)卵の貯蔵温度とハウユニットとの関係では6℃の冷蔵ではわずかな低下で品質に問題はなかったが,20℃の室温では著しい低下がみられた.銘柄別では両者に差は認められなかった.
- 恵泉女学園大学の論文
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