アミオダロン角膜症発症に及ぼす涙液動態の影響
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概要
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目的:アミオダロン角膜症の発症原因のひとつとして,アミオダロンの涙腺脂肪組織への沈着がいわれている。そこで今回,角膜症の進行と涙液動態との関連について検討したので報告する。方法:アミオダロン投与患者のうち使用開始後3週間以上眼科的に観察可能であった12名(男性9名,女性3名)24眼に対しOrlando分類を用いた角膜症の進行程度と,シルマー試験(第1法),涙液層破壊時間,涙液油層検査による涙液動態との関連について検討した。結果:角膜症発症までの期間および角膜症の重症度と各涙液検査の間に明らかな相関関係は認められなかったが,19眼(79.2%)で涙液層破壊時間が5.0秒以下またはシルマー値5.0mm以下,20眼(83.3%)で涙液油層検査がGradeIII以上を示した。結論:アミオダロン角膜症患者はドライアイの傾向が強い事が示された。
- 神戸大学の論文
著者
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片上 千加子
神戸大学大学院医学系研究科医科学専攻器官治療医学講座眼科学
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片上 千加子
神戸大学大学院医学系研究科器官治療医学講病(眼科学)
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片上 千加子
神戸大学 医系研究 器官治療医
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椋野 洋和
神戸大学大学院医学系研究科医科学専攻器官治療医学講座眼科学
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