カオスダイナミクスによる帰納推論
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概要
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帰納推論のモデルとして有限長さの複雑なデータ列を外挿する問題を考え、その推論過程がカオスダイナミクスによって実行されることを示した。一般にカオスダイナミクスは決定論規則に従って複雑なデータ列を生成する。その逆過程として、有限長さの複雑なデータ列に対して、ある決定論規則を与えることができる。こうして与えられた決定論規則は更に、複雑なデータ列を逐次生成する。このデータ生成過程は、もとのデータ列の外挿過程と見なせる。従ってこれらの、決定論規則を与え、それに従って外挿を行なう過程は、帰納推論過程と等価である。このモデルは帰納推論の形式化に寄与できる。
- 物性研究刊行会の論文
- 1986-07-20