反すう時間を指標とした放牧家畜の採食量推定法の検討
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概要
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放牧家畜の反すう行動が,採食量推定の指標として,利用できないかとの観点から各種検討を行なった。3頭のホルスタイン種若令去勢牛を供試し,放牧草地より刈取った生草について,給与量の変化と反すう時間の関係を測定した。生草給与量30kg(飽食量),21kg(70%給与期)および12kg(40%給与期)の各期における,平均反すう時間は,それぞれ558,452および348分となり,摂取量と反すう時間は,必ずしも比例関係を示さなかった。その後直ちに,混播牧草地に放牧した各供試牛について測定した反すう時間は,581〜591分であった。舎飼飽食期における乾物摂取量1kg当り反すう時間(116〜122分)を基準として,放牧時反すう時間から算定した乾物採食量は,各供試牛で,それぞれ4.8,5.0および5.1kgとなり,これは,同時に実施したクロモーゲンーCr_2O_3法による測定値に対して,98,97および87%に相当する値であった。これらの結果をもとに,反すう時間による採食量推定値の精度に影響を及ぼす要因についての検討を行なった。
- 日本草地学会の論文
- 1978-10-31
著者
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