製品原価測定の諸問題
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概要
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本論文の目的は、製品原価計算の理論において検討すべき概念・測定方法・手続、および究明すべき論点、問題点等を提示し、それらの諸問題のうち主要なものの解法、または解決の方向を示唆することである。製品原価の測定の諸問題は、基本的には統一的な会計理論のフレームワークに属する製品原価計算の理論において、その測定対象である「生産活動の実態」をありのままに、かつ、正確に写像するとう観点から、製品原価計算を精緻化することを目的として規範的アプローチにもとづき議論すべきである。そこで製品原価計算の基礎原理、直接材料費、直接労務費、製造間接費、原価の部門別計算、製品別原価計算等について検討を要す諸問題を取り上げ個別に検討を行っている。とくに、近時に発展してきた活動基準原価計算(ABC)の諸問題にも製品原価計算の精緻化の観点から検討し、ABCと活動の定義の見直しについても述べ、費目別計算の段階から製品別計算の段階までABCを適用すべきであることを主張している。