Jリーグクラブのホームタウン活動の効果に関する研究 : Aクラブにおける関係性マーケティングの実践とその効果測定を通して(平成18年度大学院スポーツ科学研究科修士論文要旨)
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概要
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本研究の目的は、Jリーグクラブが展開するホームタウン活動の効果を明らかにすることである。関係性マーケティングの視点から、(1)10ヶ月間のホームタウン活動を立案・実践し、(2)Jリーグクラブと地域組織の関係性構築と、Jリーグクラブと地域住民の関係性構築の効果を明らかにする。本研究では、本研究者が地域担当スタッフとして2006年ホームタウン活動のマーケティングプランを立案し、プランに基づいた活動の実践をするとともに、その活動の効果を測定した。対象クラブは東京都をホームタウンとしているAクラブであり、ホームタウン活動の対象地域はA商店街及び、対象組織はA商店街役員会である。測定方法は、態度変容と会話内容を測定する観察法及び、質問紙調査法を用いた。(1)マーケティングプランの立案と実施本研究者がAクラブ内部分析と地域の現状分析から、対象地域の選定・活動目標の設定・活動内容と実施計画の決定・効果測定方法の決定などのマーケティングプランの立案をした。そして、そのマーケティングプランに基づき、ホームタウン活動を実践した。(2)効果測定結果・Aクラブと商店街の関係性・観察法により、役員の会話内容や態度がAクラブにポジティブな変化が見られた。・質問紙調査法により、役員7名全員のクラブに対するイメージが上昇した。・Aクラブと地域住民の関係性・観察法により、イベント等で本研究者と接触した地域住民は、クラブに対して興味を持ち、応援する姿勢がみられた。・質問紙調査法より、調査4回目で平均点が下がり地域住民との関係性構築に課題が示される結果となった。本研究の結果、本研究者がAクラブと地域住民の関係性構築に関して、多くの地域住民がAクラブに対して興味を示していないと感じたことから課題も明らかとなった。しかし、Aクラブと地域組織の関係性は少しずつ高まっていることが判断できた。したがって、本研究において関係性マーケティングの視点からマーケティングプランを立案し、実践してきたホームタウン活動は、Jリーグクラブと地域の関係性構築に効果的であったと考えられる。
著者
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