花粉中のCry j 2抽出法の改良及びCry j 2含量におけるスギ個体間変異の検討
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概要
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【目的】近年深刻化しているスギ花粉症の対策として,アレルゲン含量が少ないスギ品種の育成が進められている.花粉中のCry j 2含量を評価するため,Cry j 2含量の抽出法を検討した後,Cry j 2含量のスギ個体間変異を調査した.【方法】抽出溶媒のpH,イオン種,塩化ナトリウム濃度及び抽出時間を検討し,効率のよいCry j 2抽出法を確立した.この方法により,スギ140個体のCry j 2含量及びCry j 1含量を調査した.【結果】0.125M炭酸水素ナトリウム+0.5M塩化ナトリウム水溶液が,最もCry j 2の抽出効率が高いと考えられた.この方法で推定されたCry j 2含量の平均値と標準偏差は404±189μg/gであり,Cry j 1含量の435±169μg/gと同程度であった.【結論】本研究の方法により,花粉からCry j 1と同程度のCry j 2が抽出できること,Cry j 2含量にもCry j 1含量と同様に顕著な個体間変異があることが明らかになった.
- 社団法人日本アレルギー学会の論文
- 2007-10-30
著者
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齋藤 明美
国立病院機構相模原病院臨床研究センター
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安枝 浩
国立病院機構相模原病院臨床研究センター
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齋藤 明美
NHO相模原病院
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安枝 浩
国立病院機構 相模原病院 臨床研究センター
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安枝 浩
国立療養所山陽病院 内科
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安枝 浩
国立相模原病院臨床研究センター
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福田 陽子
森林総合研究所林木育種センター北海道育種場
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近藤 禎二
森林総合研究所林木育種センター
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近藤 禎二
森林総合研 林木育種セ
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福田 陽子
森林総合研 林木育種セ 北海道育種場
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福田 陽子
林木育種セ 北海道育種場
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齋藤 明美
国立病院機構相模原病院
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