Bacillus thuringiensisが産生する結晶性殺虫タンパク質(クリスタル)の臭化ナトリウム連続密度勾配遠心法による精製
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Bacillus thuringiensis (Bt)が産生する結晶性殺虫タンパク質(クリスタル)の精製法を、双翅目特異的殺虫クリスタル生産菌Bt. subsp. israelensis HD522株およびその変異株を用いて検討した。クリスタル、胞子および細胞破砕物を含む粗抽出液を30-40%NaBr連続密度勾配遠心法を用いて分離したところ、クリスタルは33%NaBr付近に層を形成した。この濃度における密度の理論値は1.318g/cm^3で、Ang & Nickersonの報告にあるBtクリスタルの密度1.32g/cm^3と合致している。SEMを用いた観察では、クリスタル層に胞子の混入はほとんど認められず、SDS-PAGEによる構成タンパク質の確認では、殺虫タンパク質(Cry)の分子量である130kDaタンパク質がメインバンドとして検出された。また、ネッタイシマカ幼生を用いた生物検定では、精製による殺虫活性の低下は認められなかった。
- 近畿大学の論文
- 2007-03-31
著者
-
武部 聡
近畿大学大学院生物理工学研究科生物工学専攻:近畿大学生物理工学部遺伝子工学科
-
向井 真也
近畿大学大学院生物理工学研究科生物工学専攻
-
岩山 順
近畿大学大学院生物理工学研究科生物工学専攻
-
森永 真二
近畿大学大学院生物理工学研究科生物工学専攻
関連論文
- Bacillus thuringiensisが産生する結晶性殺虫タンパク質(クリスタル)の臭化ナトリウム連続密度勾配遠心法による精製
- 過酸化水素およびN-エチルマレイミドが多剤排出ポンプの遺伝子acrABのプロモーター活性に与える影響