スイカ果実の機械的な肥大抑制が糖濃度および果肉細胞の大きさに及ぼす影響(発育制御)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
スイカの果実肥大を機械的に抑制し,果実の糖含量や果肉細胞の大きさを調査した.一辺20cmの立方体の容器にスイカ果実を開花後15日目から30日間入れて肥大抑制を行うと,果実中心部ではスクロース含量が低下し,皮境部ではスクロース含量が増加した.この果実の果肉細胞を観察したところ,中心部では維管束が発達し果肉細胞は小さかったが,皮境部では果肉細胞は大きかった.以上より,果実肥大の機械的な抑制処理を行うと,果実中心部の維管束が成熟期まで維持され,皮境部へ持続的にスクロースが供給されるため,果皮周辺部では細胞の肥大成長とこの細胞へのスクロースの集積が促進されるものと考えられた.
- 園芸学会の論文
- 2007-10-15
著者
-
増田 大祐
石川県農業総合研究センター砂丘地農業試験場
-
福岡 信之
石川県農業総合研究センター砂丘地農業試験場
-
清水 恵美
石川農林総合事務所
-
増田 大祐
石川県珠洲農林事務所
-
金森 友里
石川県農業総合研究センター砂丘地農業試験場
-
金森 友里
石川県農業短大
-
福岡 信之
石川県農業総合研究センター砂丘地農業試験場:(現)石川県立大学
-
福岡 信之
石川県農業総合研究センター
-
福岡 信之
石川県農業短期大学
関連論文
- 収穫後のサツマイモへの低温処理が糖含量ならびに貯蔵性に及ぼす影響(収穫後の貯蔵・流通)
- スイカ果実の機械的な肥大抑制が糖濃度および果肉細胞の大きさに及ぼす影響(発育制御)
- サツマイモ'高系14号'の内部褐変症の発生に関する組織形態的および生化学的要因の検討(栽培管理・作型)
- スイカ果実の糖集積に及ぼす夜間における果実加温処理期間の影響
- スイカ果実の外側部の果肉細胞の大きさとスクロース集積に及ぼす夜間の果実加温の影響
- 夜間にスイカの果実温度を高くすればスクロース集積は促進される
- ロジット・モデル分析によるダイコンの内部褐変症の障害進展に関与する温度条件の解析(栽培管理・作型)
- スイカ果実への機械的な肥大抑制強度の差が糖ならびに有機酸含量に及ぼす影響
- ダイコンの赤変症の発生と根部のペントースリン酸系との関係
- 栽培・技術 全国野菜技術情報 スイカ果実の肥大の物理的な肥大抑制処理
- メロン果実の果肉細胞の大きさおよび糖集積に及ぼす機械的および化学的な果実肥大抑制の影響
- ダイコン'夏つかさ'の一粒播種栽培技術の検討
- ダイコンにおける空洞発生と木部柔細胞の木化の品種間差異
- 異なる時期に播種した源助ダイコンにおける空洞の発達の差異〔英文〕