超弦理論におけるNon-BPS状態に関する最近の展開
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概要
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超弦理論に存在するBPS objectは、超対称代数の性質から弦結合定数g_sの値に依らず安定に存在することができ、この特質を利用することで、超弦理論に存在する様々な双対性の非自明な検証が可能となった。特にBPS objectであるD-braneは、超弦理論の非摂動的な側面を理解する上で非常に重要な役割を果たしてきた。しかし一方で、超弦理論には無数のNon-BPS objectが存在する。一般にNon-BPS objectの安定性を議論することは困難であるが、特殊な状況下ではNon-BPS objectであるにもかかわらず、その安定性が保証される場合がある。ここではこのようなNon-BPS object に着目し、その状態が強結合領域においてどのようにして実現されるのかを調べていく。また、自明な真空上では、摂動的に不安定なNon-BPS objectであったものが、tachyon condensationが生じることにより安定なBPS objectへ移り変わってゆくメカニズムについて考察する。
- 1999-04-20
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