量子古典対応とノイズ : Wigner関数の負度と古典化(第7回『非平衡系の統計物理』シンポジウム,研究会報告)
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概要
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Decoherenceにより量子的なdynamicsと古典的なdynamicsの対応がよくなることが知られているが、その直観的な理由として「Decoherenceにより量子干渉が消され、Wigner関数が正定値になるため」ということが言われる。この「理由」の成否を調べるため量子と古典でdynamicsが大きく異ることで知られるKicked rotor系で、弱いnoiseを加えた場合のWigner関数を計算した。その結果、量子と古典でdynamicsに違いが残る場合でもWigner関数がほとんど正定値になることがあるという結果を得た。これより上記の「理由」は少なくともKicked Roterの場合は成り立たないことが分かった。
- 物性研究刊行会の論文
- 2000-01-20
著者
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