SSS(septic severity score)による下部消化管重篤疾患の重症度評価

概要

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背景 : 重症度評価は病態の把握,程度を客観的に判断でき,重要な項目であるので,急性腹症を伴う下部消化管疾患に対し,APACHE II scoreとseptic serverity score(SSS)を用い,病態反映の点から意義,適応を検討した。方法 : 1994年5月より2001年1月まで当院で,手術を含む外科的処置と急性血液浄化法を施行したsystemic inflammatory response syndrome(SIRS)を呈した生存12例を対象とした。急性血液浄化法開始時と離脱・終了時の2時点で,APACHE II score,SSSにつき比較検討した。結果 : SSSに有意差を認めた。SSS算定において,血液浄化法施行前の障害臓器は,肺,血液凝固系,心血管系,消化器系の順に多く,全体の約71%であった。血液浄化法施行後の離脱・終了時に,これらの4項目はいずれも改善した。結語 : 急性腹症を伴う下部消化管疾患において,消化管の状態が病態に与える影響は大きく,消化器系項目を含む数少ない重症度評価法としてSSSの意義は大きく,病態反映の点からもその有用性が示唆された。
北里大学の論文
2004-12-31