ドイツ連邦自然保護法の体系と構造
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概要
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本稿はドイツ連邦自然保護法の構造と全体像を概観するものである。ドイツ連邦自然保護法においては、伝統的な自然保護の手法、すなわち保護地域の指定(ゾーニング制度)や種の指定による捕獲・採取等の禁止に加え、より重層的な自然保護の手法が試みられている。すなわち、国土計画と連結された景観計画、行政の許可等を必要とする行為に適用される介入規則、行政の裁量が大幅に制限された保護地域指定、ヨーロッパ法上の「ナチュラ2000」、社団の協働・利他的訴訟などの制度が重層的に組み合わされ、自然の保護が目指されている。これら個々の制度、ならびにそれらが形成する構造は、自然保護にとっての有効性や各種法律の有機的連関が問題とされる日本の法状況にとって、大いに参考になるであろう。
- 2007-03-31
著者
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