V-PEACE方式におけるドップラーシフトの影響改善のための一検討(セッション2,ITS情報処理・一般)

概要

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本稿では,車車間通信における通信手法の1つとして提案されているV-PEACE方式を用いて車両間で位置情報を交換する場合の受信精度について検討を行っている.V-PEACE方式はパルスの送信タイミングが道路上の自車両の位置によって決定されるため信号衝突を回避することが可能である.一方,道路上を走行する車両間の速度差によって生じるドップラーシフトは送信信号を劣化させる要因となる.特に車車間通信やレーダ用に周波数割り当てが行われているミリ波を用いた場合にはその影響が大きく,補償を行う必要がある.本稿では,ミリ波によるV-PEACE方式の実現を目的として,ドップラーシフトが与える影響を改善するため,従来のV-PEACE方式において送信される時間信号にPN符号を乗算し,その相関値によって信号を検出する方式が提案されている.そして,直接波と路面反射波を考慮した2波環境下において,車両位置情報の受信精度が計算機シミュレーションによって評価されている.その結果,従来のV-PEACE方式との性能比較により提案方式の有効性が示されている.
一般社団法人情報処理学会の論文
2004-03-01