都市道路ネットワークにおけるの最適料金の設定
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概要
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道路料金の徴収は、都市交通ネットワークシステムの最適運営の重要な手段として、古くから交通経済学などの分野で議論されてきた。最適化の目標は、伝統的には、交通渋滞緩和、利用者全体のコストの最小化、経済的な効用の最大化などが典型的である。近年は特に環境問題の視点から、二酸化炭素排出の削減、エネルギーの有効利用なども最適化の目標になっている。ここでは、目標を関数として与えられたとき、それを最適化する道路料金パターンの設定のための計算法を提案する。料金パターンが決まると、利用者はそれをコストの一部として計算し、総合的なコストが最小となるように、車を利用するかしないか、利用する場合はどんな経路を選択するのかを決め、一種の均衡状態となる。目標関数は、道路交通量、旅客流量などを直接の変数とするが、これらの変数は均衡条件によって束縛される。料金パターンは均衡状態を変え、そしてそれらの変数の値を変え、最終的に目標関数の値を決める。このような最適化問題は"均衡制約下の数理計画(Mathematical Program with Equilibrium Constraints, MPEC)"と呼ばれている。均衡状態変数が料金に対する感度(偏微分)が計算できれば、従来の非線形計画法で解ける。本論文は感度計算に基づく最適な料金設定の方法を提案する。
- 社団法人情報処理学会の論文
- 2002-05-23
著者
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