大学生の生活上の感情経験とその認知に関する検討
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概要
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大学生など青少年を取り巻く環境はこの数年で大きく変化している。本研究では、大学生の日常生活における感情経験の種類やその経験に対する認知と情動処理過程を社会的共有の側面から検討する。本研究は大学生が日ごろどのような感情を体験しているのかを知り、それらに対する指導や援助を考える上で有効となるだろう。本研究では、538名の大学生を対象に様々な感情経験の認知的側面と社会的共有行動の関連を質問紙法により検討した。その結果、情動タイプにより出来事の認知的側面に特徴がみられた。また、部分的に社会的共有と出来事の認知的側面に相関関係が認められた。多くの情動において、出来事に対して自分に責任がない不合理なものであると感じる(責任回避)ほど、事実を語る傾向が強かった。また、悲しみの情動経験は自己への影響度が強い出来事ほどよく話すことがわかった。出来事に向き合い、個人内処理を促すために社会的共有を行うのかもしれない。
- 一宮女子短期大学の論文
- 2006-12-21
著者
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