PythonおよびRuby用low-intrusion型デバッガによるピアスレッドの自動認識とその追跡
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概要
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PythonとRubyはWebスクリプトだけでなく複雑な分散多重スレッドプログラムに適する先進的言語である.我々はこれらの言語を対象として従来のhigh-intrusion型デバッガとは異なるlow-intrusion型のthread-awareなデバッガを開発した.本論文では主にピアスレッド群をデバッグするための新機能と実装および適用シナリオを述べる.デバッガは1つ以上のデバッギプロセスを捕捉しその中で走行するスレッド群の詳細なスナップショットを持ち,共用オブジェクトをキー情報としてピアスレッドを検出する.キー情報はデバッグ時にデバッギに埋め込んだフックによりデバッガに通知される.ローカルピアは共有同期オブジェクトの整合により,RMI (Remote Method Invocation)のcaller-calleeペアなどのりモートピアは使用ソケットのアドレスペアを整合することにより,デバッガ内で検出する.フックを用いてステップ表示をメッセージに挿入することにより、メッセージの送信側から受信側スレッドへのステップ,およびcallerからcalleeへのステップインも可能となる.後者の場合,両者においてフックの存在判定が必須であるが、dRubyのリモートオブジェクト識別子であるURIの定義リストをstepコマンドにつけることで解決する.さらに、ユーザはデータブレークポイントやポイントカットの設定により、共有変数の安全なアクセスをチェックすることができる.
- 2006-07-15
著者
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