多時期SPOT/HRV データによる3つの森林タイプから得られたMinnaert 定数の比較
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概要
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Minnaert 地形効果補正法におけるMinnaert 定数は特定の地表面に固有のものであると言われているが、このMinnaert 定数が観測シーンに応じてどの程度変動するのか検討された例はほとんどない。本研究では、リモートセンシングデータに対し異なる3つの森林タイプから得られたMinnaert 定数を比較している。各森林タイプのMinnaert 定数を同一の地形条件(傾斜角と斜面方位角)のところから計算し、有意差検定を行った。森林タイプを特定せずに地形条件のみで層化した層化無作為抽出法でも類似のMinnaert 定数が得られた。対象地は福岡県の三郡山地周辺である。使用した画像データは、1997年中に観測されたSPOT/HRV データ7シーンである。地形条件が同一のサンプルを用いて3つの森林タイプでMinnaert 定数を比較したところ、いずれも有意差は認められなかった。森林タイプを特定しない無作為抽出のデータにおいても、全てのシーン、バンドにおいてMinnaert 定数に有意差は認められなかった。本論で得られた結果から、たとえサンプルが変わっても、地形条件に基づいて層化されたデータからは安定したMinnaert 定数が得られることが示唆された。
著者
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