実験的慢性片側性完全尿管閉塞腎におけるクレアチニンクリアランス測定の試み

元データ 1988-06-20 社団法人日本泌尿器科学会

概要

慢性片側性完全尿管閉塞腎における腎盂内クレアチニンの動態さらに閉塞腎における,クレアチニンクリアランス値を推定するために,以下の実験を行った.実験方法:雑種成犬20頭を用いて一側尿管を完全結紮して閉塞期間5日より40日までの水腎症を作成し,腎盂内尿を生理的食塩水に置き換え,腎盂内クレアチニンの経時的変動を測定した.さらに腎盂容量,血清クレアチニン濃度より,クレアチニンクリアランス値を推定した.結果:(1)完全尿管閉塞腎においても,クレアチニンは腎盂内に排出されていた.(2)クレアチニンクリアランス値は閉塞期間5日,10日,20日,40日でそれぞれ0.36±0.09,0.19±0.08,0.09±0.05,0.09±0.05ml/min/10kg of body weight (mean±S.D., n=5)であった.(3)閉塞期間40日の水腎内クレアチニン量は,予測されるクレアチニン量より少なく慢性完全尿管閉塞腎では,クレアチニンは,排出されるとともに,再吸収されていることを示唆していた.(4)本実験方法は,慢性完全尿管閉塞時の腎機能推定に適していると思われた.

著者

政木 貴則 山形県立中央

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