タバココナジラミバイオタイプBの致死高温度および太陽熱を利用した施設密閉処理の防除効果について
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概要
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タバココナジラミバイオタイプBの成虫および未熟ステージを用いて, 25, 40, 45および50℃で一定時間処理することによって本種の高温耐性について調査した.その結果,温度が高くなれば,短い時間でも死亡率が上昇し,50℃で成虫は0.5時間,蛹は7時間,幼虫は5時間ですべての個体が死亡した.施設内部のトマトをすべて抜根し,施設をビニールで密閉して太陽熱処理を行ったところ,ほぼすべての個体を閉じこめ,死亡させることができた.しかし,施設内部で誘殺が確認されなくなるには3日かかり,室内実験の結果から予測されるよりも長い時間を要した.これは施設内部の高さによって温度差が生じるため,葉温が気温ほど上昇せず,高温を回避した成虫や低位置の葉に寄生する蛹が生存・羽化するためと考えられた.以上のことから,太陽熱処理でタバココナジラミバイオタイプBの防除をするには,十分な温度が確保される晴天日に, 3日程度施設を閉鎖する必要があると考えられる.
- 2007-08-25
著者
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