自動車事故の重傷者数(後遺傷害者数)半減に向けて : 欧州各国ならびに日本の国家目標である交通事故死者半減のための考察と提言
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概要
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交通事故死者数あるいは重傷者数の半減は、欧州各国ならびに日本の国家目標となっている。日本においては、生活領域における子供と高齢者の歩行中ならびに自転車乗用中の事故の比率が高くかつそれらが増加していることは、倫理的に容認し難いことである。交通弱者を守れない価値観、制度、社会的心理、社会的投資手法、社会的・技術的設計開発手法の再検討が望まれる所以である。団塊の世代の存在は、高齢者が被害者としてではなく加害者として関与する事故の更なる増加をもたらすことになる。教育投資を終えて再生産に入る20〜30歳の人々の事故死、重傷ならびに後進傷害は経済的に大いなる損失である。この年代の死亡原因は、自殺を除けば、交通事故が最大である。認知・判断・操作の各レベルでの性能が低い子供と高齢者と物理的強度が劣化している高齢者の事故対策においては、死者数だけでなく重傷者(後遺傷害者)数の半減を先ず目標にすべきであろう。本稿では、参考資料として挙げた資料の情報とデータをベースに、重傷者数の半減の目標対象を検討し、インフラの議論に偏することのないパッシブセーフティとアクティブセーフティ技術の可能性を論理的に検討・提言する。
- 2007-07-18
著者
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