自律適応型ネットワークシステムの研究開発(技術展示,チュートリアル講演,無線信号処理実装,一般)

概要

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近年,無線通信サービスの高度化および多様化による急激な周波数需要増加に伴い,周波数資源を有効利用する必要性が増大している.しかし,一般の無線システムや基地局では周波数有効利用を目的としたシステム間の連携や基地局間での協調制御は行われていない.そこで,複数のハードウェアリソースを搭載し,複数の無線システムに対応可能な「自律適応型ネットワークシステム」を提案する.この自律適応型ネットワークシステムにおける基地局は,各無線システムの通信トラヒック状態やハードウェアリソースの利用状態に基づき,自律適応的に適切な無線システムを選定して利用することができる.また,通信トラヒックが減少した無線システムのチャネル数を減らすことにより,不要な電波送出を停止して他システムへの与干渉を防止し,効率的な周波数利用を実現できる.さらに,複数の無線システムおよびチャネルを同時に利用できるため,「マルチリンク通信」にも適している.今回,自律適応型基地局の試作装置を開発し,特性評価により有効性を確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2007-07-19