先端LSIにおけるNBTIの故障物理と評価(先端LSI技術と信頼性)
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概要
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先端LSIプロセスの信頼性で, NBTI(Negative Bias Temperature Instability)と呼ばれるPMOSトランジスタの劣化が深刻な問題となっている. NBTIは,古くはスロートラップ現象として研究されていた劣化メカニズムであるが,埋込みチャネル型PMOSトランジスタを使っていたプロセス世代では劣化が少ないため, LSIの信頼性問題として取り上げられることはなかった.しかし先端MOSプロセスで表面チャネル型のPMOSトランジスタを使うプロセス世代になると, NBTIの劣化は無視できないものとなり,ホットキャリア(HCI)と並んでトランジスタの信頼性を決める要因となった. NBTIの劣化メカニズムは,薄いゲート絶縁膜では絶縁膜中の不純物やゲートトンネル電流の影響などの新しいプロセス要因に加え,パルスストレスでの回復現象など従来の故障物理では考えられていなかった現象のため,より複雑化してきた.最近の研究では,評価方法を含めた回復現象の解明によって,ようやくNBTIの劣化メカニズムが明らかにされつつある.ここでは,先端LSI開発におけるNBTIの故障物理について,最近の論文を基に解説する.
- 2007-07-01
著者
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