アルデヒドとトリプトファン残基の選択的反応を利用するタンパク質の着色法
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概要
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タンパク質に含まれるトリプトファン残基とアルデヒドの選択的発色反応によるタンパク質の着色について調べた.トリプトファン残基を有するリゾチームは,アルデヒドとの発色反応によって発色団基を形成し,色素を用いることなく着色することができた.その色彩はアルデヒドの構造により変化した.リゾチームとアルデヒドの反応による着色物をポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)法により分析したところ,染色操作をすることなく16kDaから80kDa付近に複数のバンドを確認した.飛行時間型質量分析法による分析から,リゾチームの着色物を示す分子イオンピークと,その分子量のほぼ倍数を示す複数の分子イオンピークを確認した.したがって,発色反応は数量体の重合物を与える反応であることが分かった.また,ウエスタンブロッテイングの手法によりメンブラン上へ転写したところ,染色操作をすることなく着色物の転写を確認した.
- 2007-07-05
著者
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吉永 耕二
九州工業大学工学部 物質化学科
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浦川 稔寛
福岡県工業技術センター化学繊維研究所
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堂ノ脇 靖已
福岡県工業技術センター化学繊維研究所
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堂ノ脇 靖已
福岡県工業技術センター
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吉永 耕二
九州工業大学
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浦川 稔寛
福岡県工業技術センター
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浦川 稔寛
福岡県工業技術センター化学繊維研究所:九州工業大学工学部物質工学科
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