教育実践の事例研究を通した教育学の再構築 : <実践-省察-再構成>の学びのサイクルの提案(<特集>教育現場の多様化と教育学の課題)
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概要
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本稿は、教育学のアイデンティティを問い直し、教育現場や教育実践に対して教育学には何が出来るかを検討するものである。結論としては、<実践-省察-再構成>というサイクルを学びのコミュニティに参加している子ども・学生・実践者・研究者のいずれもが実行し、その過程でそれぞれの構成員の認識の深まりと依拠する学的枠組みを再構築することが必要なことを明らかにした。本稿のテーマである教育学の再構築は、この<実践-省察-再構成>というサイクルを研究者自身が体現することによって実現していく。事例として取り上げた学部段階での探求ネットワークと大学院段階での学校改革実践研究コースの両者は、常に実践や状況に身をおきながら、そこからの丁寧な積み上げを行うこと、臨床的な視点で子どもの思いや教師の思いを探りながら実践を積み上げていくこと。そして、常に振返り省察する。このプロセスを不断に継続して行うことによって教育学の再構築が実現できると考えられるのである。
- 日本教育学会の論文
- 2007-06-29
著者
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