オーチャードグラスの旧ソ連導入系統の越冬性
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概要
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1991年バビロフ植物生産研究所(The N. I. Vavilov AII-Union Institute of Plant Industry)より導入したオーチャードグラス17品種・系統(5育成品種と12野生集団)に北海道育成3品種を加え,幼苗の耐凍性検定と雪腐病抵抗性検定(黒色小粒菌核病Typhula inhikariensis)および圃場における越冬性,出穂期,病害,伸長性などを調査し,育種材料としての評価を行った。耐凍性では旧ソ連導入系統のLT_<50>は-17.9〜-22.8℃の変異がみられ,雪腐病抵抗性では大半の旧ソ連系統が北海道品種より優った。耐凍性と雪腐病抵抗性の間には明白な関係はみられなかったが,両形質共優れている旧ソ連系統が認められた。圃場越冬性については大半の旧ソ連系統は北海道品種より劣り,前年秋の黒さび病罹病度が影響した。越冬性は前年秋の生育が優れ,休眠開始が遅く,また,早生系統ほど優れていた。旧ソ連系統は越冬性改良の育種材料として有用と認められた。
- 日本草地学会の論文
- 1996-10-31
著者
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