現代日本におけるアジア音楽の受容 : 誰がインド音楽を習ったか?
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概要
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日本では、1970年代よりアジア音楽をはじめとするインド音楽の受容が静かな潮流となっている。本稿では主に、インド芸術音楽の日本における担い手たち(学習者、演奏者)について、歴史学的、社会学的、および異文化接触論的視点から考察する。インド音楽との「出会い」には、1. 音楽研究者の場合の「音楽学的出会い」、2. 音楽自体ではなく楽器などの視覚的要素を媒介とした「非音楽的出会い」、および3. 音楽的活動から生ずる「音楽的出会い」が存在する。また、これらの「出会い」を持った人々は相対的に高い文化資本を持っていたと考えられる。これらの担い手たちの観察から、異文化音楽の学習・習熟を通じて、学習者の多文化性(多音楽性)への意識は高まるが、最終的にはインド音楽文化を自分の音楽と受け取る傾向も見られた。
- 国立音楽大学の論文
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