旋回氣流による固體微粒子の分離に關する研究 : 第1報,サイクロン分離器の理論(創立50周年記念號)
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概要
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氣流に旋回運動を與えてこの中に懸垂している固體粒子を遠心力により分離したりまたは選別するものにいわゆるサイクロンなるものがある.その用途は一般工場におけるちりとり装置を始め,固體の空氣輸送における捕收裝置として,あるいはガス發生裝置における灰分離器等多岐にわたつている.しかるにこれに關する理論に至つては極めて概念的に止まるの感があり利用價値に乏しく,著者の實驗結果とも甚だしく食い違つている.よつて著者はサイクロン分離室内における氣流の流動状況を實測し,これに基ずいて從來諸外國で發表されている式に考慮されてない次の四つの事項すなわち(i)旋回氣流を平面運動とせず,これを螺旋運動とし,(ii)氣流の速度とこの中に浮游している固體粒子の速度との相違,(iii)分離室内における氣流の周速度の分布状況(iv)分離室内における氣流の旋回に伴う減速状況を考慮に入れて著者獨自の理論式を作つた.しかしてこれによる理論計算の結果は,比重2.31,メッシュ<280の砂じんに對する實驗結果とよく一致することを認めた.本論文では主として理論式の誘導について述べる
- 一般社団法人日本機械学会の論文
- 1949-10-15
著者
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