地域における児童家庭支援センター独自の機能特性と行政との役割分担のあり方に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は,児童家庭支援センターの位置づけの曖昧さ等に鑑み,センターが行っているグループワーク等の地域組織活動に着目しつつ,地域における児童家庭の相談支援に関し独白の機能特性をもつことを明らかにする.方法としては,先駆的活動を行っているセンターに対しインタビュー調査を行ったうえで,すべてのセンター,所在する市町村行政,管轄児相に対し質問紙調査を実施.得られた量的データの重回帰分析や共分散構造分析など統計的処理を中心とした分析を行った.その結果,地域組織活動の実施回数が多いセンターは相談件数も増加する,地域組織活動を活発に行っていないセンターは行政との連携関係がむずかしくなる,等が把握された.したがって,児童家庭支援センターは,地域に密着した地域組織活動の展開を通じ住民ニーズを開拓する機能特性をもつことが明らかであり,行政の出先ではなく,行政と住民ニーズとのインターフェイスとして機能すべきと考えられた.
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2007-05-31