<論文>コミュニテイ・ユニオンが個別紛争解決に果たす役割について : アンケート調査を手がかりに
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概要
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人事・労務管理の変容や労働組合の機能低下の流れのなかで,労使間の個別紛争が増加している。しかし労使自治的な紛争解決機能が低下しているいっぽう,紛争解決の場となるべき第三者磯関にもさまざまな問題がある。こうした状況のなかで,地域社会を基盤に組織される個人単位加入の労働組合であるコミュニテイ・ユニオンは,個別紛争の「駆け込み寺」的受け皿として,既存労働組合が扱ってくれない労働問題を抱えた相談者を受け入れている。そして労働者側の立場に立ってエンパワーメントを行い,紛争解決にかかわっている。本稿ではこれらの点がアンケート調査の結果にもとづいて示される。また,「だれでも,1人でも入れる」開かれた存在としてのコミュニテイ・ユニオンは,その活動を通じて個別的な問題を普遍的な問題系へと媒介することも示唆される。
- 九州大学の論文
- 2002-02-15
著者
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