産業の生態学に向けて : 産業と労働への人類学的アプローチの試み
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概要
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近年日本の人類学においても、工場、企業、学校、病院などの現代的な社会制度を研究対象とすべきだという声が聞かれるようになってきた。しかし、こうした方向への模索はまだ始まったばかりである。本論文では産業を取り上げ、人類学的研究の可能性を考察する。ここではまず主流の人類学者による産業研究の歴史を振り返り、従来の研究の問題点を指摘する。これらの研究はさまざまなイデオロギー的な立場からなされてきたにもかかわらず、近代化に伴って産業労働から社会関係が排除されるという共通の前提に立っていた。しかし本論文では、労働研究のもうひとつの潮流である教育人類学の成果をもとに、このような前提に反論を行い、現代の産業においても社会関係が重要な役割を担っているということを主張する。このような研究動向を踏まえて、本論文では産業労働における社会関係に焦点を当てた新しい研究枠組みである「産業の生態学」を提唱する。これは、産業における行為者・活動・組織的環境を分析の中心にすえた新しいアプローチであり、近年人類学で注目されてきた慣習的行為の理論と接合するものでもある。
- 2003-09-30
論文 | ランダム
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