iNPHの診断の要点(<特集>特発性正常圧水頭症)
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概要
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特発性正常圧水頭症(iNPH)の痴呆,歩行障害,尿失禁の3主徴は高齢者には非特異的にみられ,後二者は脳性ではないことも多いが,鑑別は必ずしも容易ではない。画像上,iNPHでは脳室拡大が特徴ではあるが,脳萎縮との鑑別は必ずしも容易ではなく,iNPHはしばしばアルツハイマー病などの変性疾患と誤られている.iNPHの有病率や発症率は痴呆患者の中のせいぜい数%を占めている程度だろうが,適切な治療によって回復が望めることから,これを見逃すことは本当に不幸なことである.一方で,シャント術操作およびシャント自体に伴う合併症は無視できず,過剰な診断も避けなければならない.診療ガイドラインが発刊されてからiNPHに関する認識も変化しつつある。ここでは,iNPHを適切に診断するうえでの要領を,特に症候,画像およびタップテストに絞ってまとめる.
- 2007-05-20
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