方向・流量比例弁とパソコンを用いた油圧シリンダ位置決め制御に関する実験的研究

概要

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最近マイクロコンピュータおよびその周辺電子回路技術の発展は目覚しく、各種機器、機械に組込まれるようになってきている。油圧機器も例外ではなく、油圧回路内の圧力や、制御弁内部スプールの位置や、アクチュエータの位置・速度などをセンサにより検出して、マイクロコンピュータで制御を行い、より高度で高性能にしようとする研究がなされている。その中で、油圧アクチュエータを制御する場合に制御弁の役割が重要であり、マイクロコンピュータで制御しやすい比例弁が注目されてきている。著者らは、方向切換弁と電流制御式流量調整弁およびパソコンを用いて油圧シリンダ位置決め制御の研究を行い、その制御特性を明らかにしている。しかし、この位置決め制御では2個の制御弁を用いており、これらの弁の代りに方向・流量比例弁を用いれば1個の制御弁で位置決め制御ができ、制御システムが単純化されよりコンピュータ制御しやすくなるという利点がある。本研究ではこの比例弁とパソコンを用いて油圧シリンダ位置決め制御を行い、実験的にその制御特性を検討した。本研究で用いた方向・流量比例弁は、アンダラップタイプの四方案内スプール弁であり、中央位置で油圧回路がタンクへ開放されるオープンセンタタイプである。また、ミクロンオーダの位置決め精度を達成するためにトルクモータで高速に動作する比例弁を用いた。この1個の比例弁とパソコンを用いた油圧シリンダ制御システムでは、流量・圧力すなわち油圧シリンダ速度・力制御が可能であり、その制御特性を前報で明らかにしている。本研究では同じ比例弁で油圧シリンダ位置決め制御を行ない、その制御特性を明らかにしようとするものである位置決め制御方法としては文献で用いた3種類以外に2種類の方法を追加し、制御プログラム言語として、ミクロンオーダの精度を目標としたためアセンブリ言語を用いたが、プログラム開発が容易な言語の1つとしてBASICコンパイラを用いて、言語の違いによる制御特性の違いについても調べた。
豊田工業高等専門学校の論文
1993-12-01

方向・流量比例弁とパソコンを用いた油圧シリンダ位置決め制御に関する実験的研究

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